結露発生場所の各個撃破


 10.窓の結露を止める
 ガラスは熱を非常によく通すのでその厚さはまったく問題になりません。ガラスのみならず、最近のサッシの主流はアルミですからこのアルミも非常に熱を通しやすいです。窓全体が結露が非常に発生しやすい構造であるためこれを止めるのははっきり言って無理です。しかし減らすことは可能です。

 窓の結露対策
  ・寝る前に換気して部屋の水蒸気を排出する
  ・結露防止剤を塗ってみる
  ・ペアガラスにしてみる

 結露防止剤は試したことありませんが減らせるということです。右側のリンクを確認してください。
 ペアガラスはかなりの効果が期待できます。ただし高価ですのでそのメリットと値段を十分に考慮してください。右側のリンク先にあるのは「スペーシア」と呼ばれるペアガラスで、現状のサッシを交換せず、窓のみの交換で済むようになっています。高価ですが私が見たかぎり、現状日本で一番性能がいいペアガラスかと思います。メーカーの回し者みたいですが・・・。
結露防止剤
「結露ストップ」


ペアガラス
「スペーシア」



最近のサッシはアルミですが、木材やプラスチックを使用したサッシもあります。これらはアルミに比べて格段に熱を伝えにくいので結露防止には有効です。木枠でペアガラスのサッシってないですかね。


 11.押入れの結露をとめる
 押入れは結露発生要因のすべてを備えています。

  要因1:ふすまが閉じていることが多いので押し入れ内の温度が上がらない
  要因2:空気の流れが悪いわりには、水蒸気は押入れに向かう
  要因3:押し入れ内の荷物が断熱材の役割を果たし、奥の壁側は冷たいまま
  要因4:押入れは家屋の端(外に接する面)に作られることが多いので寒い

 押入れの結露対策は上記の要因を減らすことです。

  対策1:見た目は悪いけれど押入れのふすまを開放する
  対策2:押入れの床にすのこを置き空気が流れるようにする
  対策3:押入れの側面、奥面にぴったりと荷物はくっつけない。
  対策4:荷物をぴったりくっつけたいときは、その面にすのこを置く

 押入れの結露対策のポイントは「空気をよどませない」です。
  


 簡易式の除湿剤がホームセンターなどで購入できますが、あれを押入れに入れても結露対策にはさほど有効ではありません。除湿剤が水蒸気を吸収する前に結露が発生してしまうからです。


 12.棚の後ろの結露をとめる
 棚や本棚の後ろも結露が発生しやすいところです。原因はほぼ押入れと同じで空気の流れが悪いために、棚の裏側が暖まらず、棚自体が断熱材になってしまっていて壁が冷たくなっているのです。
 
  対策1:棚と壁に隙間をつくる
  対策2:可能であれば棚の下にすのこを敷く

 隙間っていうのは実はすごく大事で、ほんの少し隙間があると温度差による空気の対流がおこり、よどみが減少します。

本棚の後ろの結露によって発生したカビ
結露によって発生したカビ
何事も実証が大事だと思い、あえて自分の部屋に結露を発生させました。冬の気温でもカビは繁殖するんですね。ちなみにこのカビによる健康被害はありません。よかったよかった。


 13.土間床の結露をとめる
 夏に土間床(コンクリート)の玄関がびちゃびちゃになったことはありませんか。これは実は結露の仕業です。
地面にコンクリートを直接流して土間床を作った場合、夏は地面の温度が気温よりも低いので、コンクリートに伝わります。水蒸気をたっぷり含んだ夏の空気は、冷たいコンクリートに触れることによって結露が発生してしまうわけです。ちなみにコンクリートは相当厚くしても断熱の効果はほとんどありません。

 夏の土間床の結露の対策としては、コンクリートを暖めるとか除湿しまくるとかしか方法がありません。どうしても止めたいというときには一度その土間床を壊して、地面に防湿シートを敷き、断熱材を入れてコンクリートを敷きなおさないとだめです。このときにはシロアリ対策も必要かもしれません。

結露のページ目次

結露は面白い


1.結露は面白い
2.結露発生のメカニズム
3.温度と湿度と水蒸気

結露を詳しく知ろう

4.水蒸気の性質
5.結露発生の基本
6.表面結露と内部結露
7.逆転結露

結露発生要因
水蒸気の発生源と温度変化


8.水蒸気の発生源と対策
9.温度の変化と対策

結露発生場所
各個撃破

10.窓の結露を止める
11.押入れの結露を止める
12.棚の後ろの結露を止める
13.土間床の結露を止める

内部結露について

14.内部結露は難しい
15.見えない結露をイメージする
16.内部結露対策
17.内部結露対策2
18.とりあえず内部結露まとめ
結露とシロアリ


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